1975年、南アフリカ生まれ。幅広い役柄を一つ一つ魂をこめて演じ、観客を魅了する現代の最も著名で人気の高い女優の一人。絶賛された『モンスター』(03)でアカデミー賞®、ゴールデン・グローブ賞を受賞し、続く『スタンドアップ』(05)でアカデミー賞®、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。さらに、『ヤング≒アダルト』(11)でゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。その他の主な出演作は、『サイダーハウス・ルール』(99)、『ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方』(04)、『ハンコック』(08)、『ザ・ロード』(09)、『スノーホワイト』(12)、『プロメテウス』(12)、『荒野はつらいよ ~アリゾナより愛をこめて~』(14)、『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』(15)、製作も兼ねた『ダーク・プレイス』(15)、『スノーホワイト/氷の王国』(16)、声の出演を務めた『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』(16)、製作も兼ねた『アトミック・ブロンド』(17)、『ワイルド・スピード ICE BREAK』(17)など。新作は、ジョエル・エドガートン、アマンダ・セイフライド共演の製作と出演を兼ねた『Gringo』(18)、セス・ローゲン共演の『Flarsky』(19)。
もうすぐ3人目の子供が生まれるマーロ(シャーリーズ・セロン)は、大忙しの毎日を送っている。娘のサラ(リア・フランクランド)は手がかからないが、息子のジョナ(アッシャー・マイルズ・フォーリカ)は情緒が不安定だ。今日も姉弟が通う小学校の校長に呼び出され、ジョナをサポートする専属教師を自分で雇ってほしいと言われてしまう。夫のドリュー(ロン・リヴィングストン)は優しいが、家事も育児も妻に任せっきりで、マーロもそれが当たり前だと思っていた。
ある日、事業で成功して贅沢な暮らしを送るマーロの兄のクレイグ(マーク・デュプラス)が、出産祝いに夜専門のベビーシッターを手配してくれると言う。見知らぬ人に赤ん坊を預けることに抵抗と罪悪感のあるマーロは断るが、クレイグは妹に強引にシッターの電話番号を渡すのだった。
無事に女の子を出産したマーロだが、家事は膨大に増えていた。さらに、再び校長に呼び出され、ジョナには違う学校へ行ってもらうと言われ、遂に感情が爆発し、校長を怒鳴りつけてしまう。
帰宅したマーロは、もはや限界と夜間のベビーシッターを頼む。22時半に現れたタリー(マッケンジー・デイヴィスと名乗る若い女性を見て、唖然とするマーロ。おへその見えるTシャツにジーンズのファッション、いきなりタメグチのイマドキの女の子だったのだ。だが、戸惑うマーロにタリーは、「私を頼って」と自信たっぷりに宣言し、2階でゆっくり眠るようにと促すのだった。
翌朝、目覚めると、タリーの姿はすでになく、代わりに8年間全く掃除していなかった1階のリビングとキッチンが、ピカピカになっていた。マーロは夫に、「彼女は何もかも完璧。なんだか、世界が明るくなった」と、久しぶりに晴れ晴れとした顔で微笑むのだった。
それからというもの、タリーは“完璧”を更新し続ける。さらに、「人生の全部をケアしなきゃ」と、昔話や愚痴を聞いてくれ、悩みごとの相談にまで乗ってくれ、いつしか二人は友情を結んでゆく。
だが、タリーは何があっても夜明け前に姿を消し、昼間は何をしているかなど、自分のことは一切語らないのだった――。